クラシック、ポップ、クールな眼鏡たち。個性豊かな形とカラフルなバリエーション、それぞれの世界観をうたう大小さまざまのビジュアルが、店内を埋め尽くしていた。それらが演出する個性が一堂に会する場はなんだか楽しい。眼鏡を探すわくわくとした気持ちをより鮮やかに体験できるように。たくさんの眼鏡がそのままお店の形として立ち上がるようリニューアルできないかと考えた。

4型4色という明快な構成に従ってシンプルに並列される眼鏡。1000本以上に及ぶそれらを3台のテーブルにまとめるこ

とで、その全てを一目で総覧できるようにした。店内上部には季節やテーマ毎のイメージを表現した色鮮やかなビジュアルと、試着用ミラーが吊りこまれ、それらが眼鏡と共に店内風景の奥行きをつくる。

インテリアは七部艶の白塗装、ただし単一の白色が支配的にならぬよう、それぞれの面でほのかなニュアンスをまとわせた。白には常に何かが流れ込む。メガネや広告ビジュアル、訪れたゲストの衣服のもつ色が、什器や壁、天井、床へと映り込み、そこに広がるさまざまな色彩が空間を立ち上げる。インテリアに商品や広告を埋め込むのではなく、眼鏡やビジュアルそのものが店舗空間を生み出すことを目指した。